卒業生からのメッセージ 第3回 時枝紀明さん
2006/07/13
九州国立博物館で働く福大人文学部歴史学科出身の時枝さんの職場を訪問してきました!
九州国立博物館 学芸部企画課非常勤職員
時枝紀明さん(LH920343)
開館して5ヵ月ほどたちますが、まだまだ人が多く、忙しい日々を送っているとのこと。福大のオープンキャンパスで、「学芸員になりたい」という高校生の方が多かったそうですが、ここはぜひ、福大人文同窓会幹事会として現場の声を聞きたい!と思い、意気込んで取材にきました。
1 どうして学芸員の資格をとったのですか?
歴史に興味があったからです。将来は歴史関係の仕事につきたいと思い、資格をとりました。ちなみに現在は企画課の非常勤職員です。福大の歴史学科の出身なのですが、学芸員の資格がとれる授業があり、多くの人が学芸員を目指していましたよ。専攻は日本中世史です。京都の東寺について研究していました。
2 九州国立博物館で仕事をしての感想は?
開館以来、来館者も多く忙しい日々で、時には残業もありますがそんなきつさも楽しいです。とにかく、毎日素晴らしい展示品に囲まれていることが嬉しい。展示品の中では特に鷹島付近の海で発見された「いかり」が好きなんですよ。石は元軍が使用していた本物です。木は現代の樫の木を使って忠実に再現されています。
3 仕事の内容について、詳しく聞かせてください。
朝9時頃出勤して、4階の文化交流展示室を見てまわります。私は企画課で、展示企画に携わっていますので、時には夜遅くまで展示準備にとりかかることもあります。また、お客様からの声をうかがい、展示に反映させるようにしています。
4 人文学部の後輩のみなさんへひとことお願いします!
福岡大学には、いい先生がたくさんいらっしゃいます。私は、在学中に指導をしっかりとしていただいただけでなく、太宰府市の市史編さん室アルバイトまで紹介していただきました。また、卒業生も利用できる福大の図書館も魅力的な環境です。私は特に、研究対象の東寺の文書写真版があって助かりました。蔵書が充実していると思いますので、ぜひ利用してください!そういえば、先日福大歴史学科の学生さんがバスツアーで見学に来られていました。大学院の方もアルバイトできています。福大で九州国立博物館を盛り上げていきたいですね。
お忙しい中、ありがとうございました!
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<時枝さんのおすすめコーナー>
■あじっぱ (1階 エントランスホール)
アジアの文化をわかりやすく紹介する無料体験スポット。パズルやおもちゃなどに触って遊ぶことができます。時枝さんおすすめの奥の部屋には、「なりきり学芸員体験コーナー」などがあります。
九州国立博物館では、約300人ほどボランティアの方が登録されていて、この「あじっぱ」でも優しく紹介して下さいます。じっくり見られるように、入場制限があるそうですよ。
■遣唐使船コーナー (4階 文化交流展示室)
日本から中国へ、中国から日本へ渡ったものが、一堂に展示されています。本物の香木が置いてあったのにはびっくり。シナモンや白檀の香りを楽しんでとっても満足しました。
とてもわかりやすく紹介されている人気コーナーです。時枝さんからのアドバイスでは
「朝早く来て、文化交流展示を見たほうがいいですよ。」とのこと。
文化交流展示は、全て見るのに2時間はかかります。そのためか、展示室には3箇所もトイレがあります!
休憩できるベンチもありますので、ゆっくり楽しんでくださいね。
<2006年3月 取材:人文学部同窓会幹事 重松、御手洗、日野 >